Cayaの店

昨日のことです。
お客様が2Fの陶芸のギャラリーを見にあがってなかなか降りてこなかったので
けっこう見入ってるな、と思っていたら

何かおおきなものをかかえて、とても大事そうに、うれしそうにニコニコしながら階段を降りてきます。

「いいのもあったの~」 と言います。

「あら、よかったですね~、どんなのですか?」 と私が聞くと

「これ、これ、いいでしょう~、真っ白なお皿なんよ」

「ほう、ほう」

「これね、わたし、床の間に飾ろうかしら、でね、この真っ白さがいいでしょう~? 新しい年に向けて、この真っ白いお皿に来年の私の思いをのせたいねん。 何かあったらね、このお皿を見てね、思い出すのよ、今の気持ち。この新しい自分の気持ちを」 

お客様は病院の帰りとおっしゃいました。そしてまた来ると言われたので、通院しないといけない状況なのでしょう。

そんな中、きっと何かリセットしたい気持ちで、このお皿と出会ったわけです。

何もないキャンパスに絵を描くように、白いお皿に自分の気持ちを込める。

「それからね、芸術家ってたいへんなのよね、私たちが買ってささえていってあげないとね」と彼女。

お皿が白地に金色がキラっと光っているように、彼女の気持ちもキラっとこの時、輝きました。

今年は、本当に多くの方に助けていただき、支えていただき感謝申し上げます。今年の営業は本日で終了させていただきます。本当にありがとうございました~。よき年をお迎えください。